弁当やご飯ものも安く、ジューシー(炊ぎ込みご飯)のオニギリ―50円前後、弁当は小150円からせいぜい500円くらいまで。客層は昔から市場で買い物をするお年寄りやマチグワー周辺で働く人、珍しい惣菜にひかれて買ってしまうチャレンジ精神旺盛な観光客などである。ところでこのパック入り惣菜で気になることがある。食中毒の問題である。惣菜は店の前の台の上に並べて売られているだけ。冷蔵庫や冷却設備のあるケースに入れられているわけではない。たくさんの惣菜が温かいまま発泡スチロールなどの器に入れられ、ピッチリとラップがかけられている。このラップ、よく見ると内側がしっとりと汗をかいていることがある。つまり、暑い夏でも売られているのは屋外同然の場所。その様子をみると、やはり食中毒が気になる。惣菜通りの3軒のお店で、そのことについて聞いてみた。要約するとこうなる。「揚げ物は長く置いても大丈夫なんです。炒め物はできる限り温かいまま出すようにしています。冷めたものよりアチコーコー(熱々)のほうがおいしいですからね。保健所の指導では、惣菜は7時間までは店先に置いても大丈夫といわれています。でも、だいたい5〜6時間で裏に引き上げています。だから、どこの店も大量につくり置きしない。店によって違いますが、店先に並ぶメニューはだいたい60〜100種類ぐらいで、防腐剤は使っていませんから、でき上がり次第、パックに詰めてすぐに売るんです。で、売り切れそうになったら調理場でまたつくります。手間もヒマもかかりますが、やっぱりアチコーコーを出したいと思うし、そのほうがお客さんも喜びますから。だいたい11時ぐらいから1時半ぐらいまでが忙しく、後はチョコチョコお客さんが来て、夕方の4時ぐらいからまた忙しくなります。その時間帯に合わせてまたつくるんです」つまり、労を惜しまず、少しずつつくっては売ることが食中毒を防ぐポイントらしい。
朝食は、前日に予約した時間にスチュワードが熱々のポット入り紅茶とパイ、ケーキ、フレッシュジュースを持ってくる。午後3時半にはアフタヌーンティーも出る。夜の食堂車は、正装。といっても、男性はジャケットとタイ、女性はパーティドレスで充分だ。だが、車内には欧米人客も多く、日中はサファリ風の遊び心のあるジャケット、夜は渋いスーツやタキシードをピシリと決める。日中はカジュアルな中にも上品な服装が必要で、ジーンズ、ショートパンツ、サンダル、スニーカーなどは厳禁だ。2日目の昼には、マレー半島中央部のバターワース駅で途中下車し、対岸のペナン島にフェリーで渡って半日観光を楽しんだり、3日目の昼には、クワイ河鉄橋で停車し、下車後、カンチャナブリの川下りを楽しむという小旅行も用意されている。その間の交通費、3食の食事代、そしてホテル代を含んで、2泊3日で15万〜38万円。少し高いように感じるが、シンガポールからタイまでの移動と美味しい料理、ペナン、カンチャナブリヘの旅行を入れると、むしろ安いかもしれない。航空会社のマイレージポイントが貯まったら、シンガポールーバンコク間をフリーで飛べば、決して手の届かない料金ではない。なお「オリエントエクスプレス・ホテルズ」では、バンコクからミャンマーまで飛行機で飛び、中部のマンダレーから古都のパガンまで、大型豪華クルーズ船「ロード・トゥー・マンダレー号」で結ぶ“浮かぶ豪華ホテルの旅”も行っている。アジアの旅はまだまだ奥が深いのだ。
本好きの人には、書店歩きもお勧め。地下鉄1号線鍾閣駅の、地下道に直結している大型書店『永豊文庫』(鍾路区瑞麟洞33)に行ってみよう。地下1階が書店、地下2階が書店と文具売り場になっている。ハングルが読めない人でも楽しめるのが絵本。地下道から入ってすぐ右手が絵本売り場だ。子供の頃見なれた絵本が、韓国語訳されているのが不思議な感覚。友達のお土産に喜ばれそうだ。レジまわりにある、ペーパークラフトにもそそられる。その隣は美術関連の本のコーナー。真面目な美術本もいいが、カット集をぜひ見ていただきたい。韓国ならではのセンスが楽しめる。人体ポーズ集など、裸でキャッキヤと走り回る男女、あられもない姿で縛られ転がされた女性、覗きをする男性など思わず吹き出すポーズのイラストが満載だ。