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昔の冠婚葬祭マニュアルがいかに今と異なるか

昔の冠婚葬祭マニュアルがいかに今と異なるか、取り上げておこう。それは、占いのページである。冠婚葬祭マニュアル本が続々と出版された一九二七〜二九年(昭和二〜四年)は、丙午の年(一九〇六年)に生まれた子どもたちが成人、つまり結婚年齢に達した時期にあたっていた。丙午なんていう迷信を信じてはいけないと、どの本も強く訴えている。〈よく丙午の女は、良人を殺すといふことが一般に言はれて居りますが、これは全くの迷信にすぎません〉。だったら、こんな占いのページなどさっさとやめればいいのに、そうはならない。なぜなら〈生れ年月によい星があれば、たとへ丙午生れの者でも、立派な婦徳を備へた妻として、円満な家庭生活をすることが出来る〉からだ。「夫婦和合の秘訣」「夫婦の相性」などと称し、かくして登場する陰陽道だかなんだかに由来する各種占いは、五行の相性相剋、九星の相性、十干、天菓、六曜星、十二直、本命的殺、吉日、年回りの縁起かつぎ、十二宮による運気……。

この世に戻したいという気持ちがつのる

家の周辺のどこかに埋葬するという場合と同様の心意によるのかどうかはよくわからないが、その子を生んだ母親にすれば、家の周辺に埋葬した場合に比べて、川に流してしまうのはこころに残り、早くふたたびこの世に戻したいという気持ちがつのるだろう。これが橋のたもとや川の岸辺に出現するという妖怪産女のイメージにつらなっているのである。「七歳までは神のうち」という口碑は、七歳以下の幼児を特別視する潜在的な考え方があることを示している。「水子」のイメージもまだ水に漂ってあの世とこの世を行ったり来たりする霊魂というあいまいな存在とみえるが、ここで重要なのは母性であった。子おろしにより他界へ押っ返される状態になって妖怪化した水子が母を呼ぶといわれる。産婦も異常死すると、「うぶめ」になり、わが子をふたたびこの世に戻そうとすることに示されているのである。

フルネームで確認して印象アップ

名刺は相手の顔そのもの。けっして粗雑に扱ってはいけない。いただいた名刺は最後までていねいに扱うこと。その名刺を一時的にのせる名刺入れは相手のためにくたびれたものではいけない。名刺入れは質より「新しさ」が命。お客様に古くて汚い座布団を出さないのと同じことだ。高価なものでなくていいので、四隅がボロボロにならないうちに取り替えよう。たくさんの人と名刺交換をしていると、よくある名前などは覚えづらいものだ。失礼なく相手の名前を覚えたいなら、名刺交換のときに、いただいた名刺を見ながら「たなかももこさんですね」とフルネームで呼びかけてお名前を確認させていただこう。苗字だけよりも忘れにくく、相手の名前まで呼ぶことで仕事だけでなく「あなたのこと」にも興味があるということが伝わる。